“掌上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てのひら40.0%
しょうじょう30.0%
てのうえ20.0%
しやうじやう10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
柵と櫻樹の間には一條の淺い溝があつて、すくはば凝つて掌上てのひらたまともなるべき程澄みに澄んだ秋の水が、白い柵と紅い櫻の葉の影とを浮べて流れて居る。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
また一時近くなるほどに、温習に往きたる日にはかえによぎりて、余とともに店を立ち出づるこの常ならず軽き、掌上しょうじょうの舞をもなしえつべき少女を、怪しみ見送る人もありしなるべし。
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そうした上部うわべ丈けの甘言に乗って、ウカ/\と夫人の掌上てのうえなどに、止まっている中には、あの象牙ぞうげ骨の華奢きゃしゃな扇子か何かで、ビシャリと一打ひとうちにされるのが
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
又一時近くなるほどに、温習に往きたる日には返りによぎりて、余とともに店を立出づるこの常ならず軽き、掌上しやうじやうの舞をもなしえつべき少女を、怪み見送る人もありしなるべし。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)