掌上てのうえ)” の例文
そうした上部うわべ丈けの甘言に乗って、ウカ/\と夫人の掌上てのうえなどに、止まっている中には、あの象牙ぞうげ骨の華奢きゃしゃな扇子か何かで、ビシャリと一打ひとうちにされるのが
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
と、まさしく、ポトリと音がして、赤羽主任の掌上てのうえには、一滴の血潮ちしおが、円点えんてんを描いた。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)