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山蟻
はッとしながら、玉を抱いた
逆上せ加減で、おお、
山蟻が
這ってるぞ、と
真白な
咽喉の下を手で
払くと、何と、小さな
黒子があったんでしょう。
紫色の紋のある美しい
蝶が五、六羽、蜂が二種類、
金亀子のような
甲虫が一種、そのほかに、大きな
山蟻や
羽蟻もいる。
詩経には
男子の
祥とし、或は
六雄将軍の名を
得たるも
義獣なればなるべし。
夏は
食をもとむるの
外山蟻を
掌中に
擦着、
冬の
蔵蟄にはこれを
䑜て
飢を
凌ぐ。