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掌中
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しやうちう
ふりがな文庫
“
掌中
(
しやうちう
)” の例文
ところで昨夜は手始めに六丁目の櫻屋六兵衞に押入り、六兵衞が
掌中
(
しやうちう
)
の珠と可愛がつてゐる一人娘のお美代を殺害して來た。
銭形平次捕物控:103 巨盗還る
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
盛
(
さかん
)
なる
哉
(
かな
)
、
炎暑
(
えんしよ
)
の
色
(
いろ
)
。
蜘蛛
(
くも
)
の
圍
(
ゐ
)
の
幻
(
まぼろし
)
は、
却
(
かへつ
)
て
鄙下
(
ひなさが
)
る
蚊帳
(
かや
)
を
凌
(
しの
)
ぎ、
青簾
(
あをすだれ
)
の
裡
(
なか
)
なる
黒猫
(
くろねこ
)
も、
兒女
(
じぢよ
)
が
掌中
(
しやうちう
)
のものならず、
髯
(
ひげ
)
に
蚊柱
(
かばしら
)
を
號令
(
がうれい
)
して、
夕立
(
ゆふだち
)
の
雲
(
くも
)
を
呼
(
よ
)
ばむとす。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
天
(
てん
)
未
(
いまだ
)
に
闇
(
くら
)
し。
東方
(
とうはう
)
臥龍山
(
ぐわりうざん
)
の
巓
(
いたゞき
)
少
(
すこ
)
しく
白
(
しら
)
みて、
旭日
(
きよくじつ
)
一帶
(
いつたい
)
の
紅
(
こう
)
を
潮
(
てう
)
せり。
昧爽
(
まいさう
)
氣
(
き
)
清
(
きよ
)
く、
神
(
しん
)
澄
(
す
)
みて、
街衢
(
がいく
)
縱横
(
じうわう
)
の
地平線
(
ちへいせん
)
、
皆
(
みな
)
眼眸
(
がんぼう
)
の
裡
(
うち
)
にあり。
然
(
しか
)
して
國主
(
こくしゆ
)
が
掌中
(
しやうちう
)
の
民
(
たみ
)
十萬
(
じふまん
)
、
今
(
いま
)
はた
何
(
なに
)
をなしつゝあるか。
鉄槌の音
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
沈光
(
ちんくわう
)
頂
(
いたゞき
)
よりひつくりかへりざまに
梯子
(
はしご
)
を
控
(
ひか
)
へたる
綱
(
つな
)
を
握
(
にぎ
)
り、
中空
(
なかぞら
)
より
一
(
ひと
)
たび
跳返
(
はねかへ
)
りて
劍
(
けん
)
を
揮
(
ふる
)
ふと
云
(
い
)
へり。それ
飛燕
(
ひえん
)
は
細身
(
さいしん
)
にしてよく
掌中
(
しやうちう
)
に
舞
(
ま
)
ふ、
絶代
(
ぜつだい
)
の
佳人
(
かじん
)
たり。
沈光
(
ちんくわう
)
は
男兒
(
だんじ
)
のために
氣
(
き
)
を
吐
(
は
)
くものか。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“掌中”の意味
《名詞》
掌の中。
自分の思うままにできる範囲。
(出典:Wiktionary)
掌
常用漢字
中学
部首:⼿
12画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“掌”で始まる語句
掌
掌面
掌握
掌上
掌大
掌底
掌指
掌裡
掌刀
掌手