掏摸ちぼ)” の例文
掏摸ちぼに金を取られまいぞ。」斯う言つた父の言葉が思ひだされた。父は一年おきか二年おきには京都へ行つた。そして帰つて私達に京都の話をする時にはいつも掏摸すりの話をして聞かせた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)