“凝乎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じっ74.5%
じつ9.8%
ぢつ9.8%
じっと2.0%
じいっ2.0%
じいつ2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、今こうやって雄大な写真を眺めながら凝乎じっとカ氏の説明に耳を傾けていると、さすがに私の認識も幾分改まってくるのを覚えた。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
『好し、好し。今帰つてやるよ。僕だつて然う没分暁漢わからずやではないからね、先刻御承知の通り。処でと——』と、腕組をして凝乎じつと考へ込むふうをする。
札幌 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『好し、好し、今歸つてやるよ。僕だつて然う沒分曉漢わからずやではないからね、先刻御承知の通り。處でと——』と、腕組をして凝乎ぢつと考へ込む態をする。
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
其の部屋は茶ノ間と覚しく凝乎じっと耳を澄ますと鉄瓶の沸る音がジィンジィンと聞え、部屋には最初の男を加えて三四人は居るものと想像され
陳情書 (新字新仮名) / 西尾正(著)
私の意志に従ってみんなの恐怖をなだめ説得してくれることとばっかり考えていたのであったが、驚いたことには、この土人頭のビスカの私を凝乎じいっみつめているしわだらけの落ちくぼんだ眼も
令嬢エミーラの日記 (新字新仮名) / 橘外男(著)
凝乎じいつと、ふゆなかよこたへられたわたしからだなかで、やはらかなあたゝかさにつゝまれながら、なんといふものさびしいこゑをたてゝわたしのこゝろのうたことだらう!一寸ちよつとでも身動みうごきをしたらそのこゑはすぐにえよう
日の光を浴びて (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)