“人混”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとご58.3%
ひとごみ41.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なかでも、波止場はとば人混ひとごみのなかで、押しつぶされそうになりながら、手巾ハンカチをふっている老母の姿をみたときは目頭めがしらが熱くなりました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
なにかひどくに落ちかねたような顔つきで、鼻をヒクヒクさせながら、人混ひとごみをかきわけるようにして、出口のほうへ歩いて行った。
香水紳士 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
一時間近く経って後、彼は再び人混ひとごみの中を分けて煙草の煙と共に漂って居た。露店が尽きて橋へ来た。彼は惰性で橋を渡ってしまった。
乗合自動車 (新字新仮名) / 川田功(著)
そのうちにがんりきは、そーっと後ずさりをして人混ひとごみまぎれて扉のわきからこの席を抜け出でようとすると、上人が
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)