“険悪”の読み方と例文
旧字:險惡
読み方割合
けんあく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
険悪けんあくな実状にあったので、とうとう二日まえの十月十六日の夜、織田軍へしめし合わせるいとまもなく、無断で城中の一隅から火の手をあげてしまった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
年の頃は五十あまり、眉と眉の間に、一線、刻んだような深い傷のあるのが、たださえあんまり柔和にゅうわでない先生の顔を、ことごとく険悪けんあくに見せている。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
議長さえ、まだそれほどの険悪けんあくな事態の中にあるとは考えないで、爆裂音を身近くに聞いたことをきょうがっている。