“縫針”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぬいばり45.0%
ぬひばり20.0%
ぬいはり15.0%
ぬひはり15.0%
ほうしん5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
細い長い竹竿たけざおのさきに、縫針ぬいばりくぎなどを附けたものさえ関東にはあった。それを垣根のすきからそっとさし入れて、縁端えんばなのお月見団子を取って行くのである。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「針でつた假名文字だ、鼈甲は柔らかいから、わけもなく傷が付く——いや待てよ、柔かいと言つても、女の使ふ縫針ぬひばりくらゐぢや、こんな形のたしかな字は書けないな」
毎日欝陶うっとうしい思いをして、縫針ぬいはりにばかり気をとられていた細君は、縁鼻えんばなへ出てこのあおい空を見上げた。それから急に箪笥たんす抽斗ひきだしを開けた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
勿々なか/\如才じよさいなき者なり夫の又女房が縫針ぬひはりわざは大の上手じやうずにて某しも仕立物したてもの
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
中学校の内、英学女工場じょこうじょうとなうるものあり。英国の教師夫婦を雇い、おっとは男子を集めて英語を授け、婦人は児女をあずかりて、英語の外にかねてまた縫針ほうしんの芸を教えり。
京都学校の記 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)