“おはり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
裁縫45.5%
27.3%
縫子9.1%
御針9.1%
雄針9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そういえば裁縫おはりの師匠の内の小女こおんなが、たったいま一軒隣の芋屋から前垂まえだれで盆を包んで、裏へ入ったきり、日和のおもてに人通りがほとんどない。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おはりは人の物笑ひに今では名を知る人もなしとて父が常住なげいたを子供の頃より聞知つておりました
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「わたくし、有明荘の下に住まっております縫子おはりの花でございます。御注文の御訪問着を持参いたしましてございます。それから、ちょっと……」
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「とめ婆の話では、鶴子は崖下の素人屋しもたやにいる花という縫子おはりにいつもしみじみ身上話をしていたといったナ。……ひとつそのあまを叩いて見るか」
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
同道どうだういたし城下へ參り榎本屋えのもとや三藏に頼み加納將監かなふしやうげん樣へ御針おはり奉公に出しつかはし候に其のち病氣びやうきなりとて宿やどへ下り母のもとに居候が何者のたねなるか懷姙くわいにん致し居候故村中むらぢう取り/″\うはさ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「これが雌針めはり、これが雄針おはり、これが雌針、これが雄針、長さは同じでございますが、太さが違うのでございます。同じ太さでありましたら、息が籠って吹かれません」
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)