蝙蝠傘かふもりがさ)” の例文
踏み出し足溜りをこしらへてはまた踏み固め二間餘のところ道をつけさて立戻り蝙蝠傘かふもりがさの先を女にしかと掴ませ危うくも渡り越して互にホト息して無事を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
それから繻珍しゆちん夏帶なつおびとおめし單衣ひとえ綾絹あやぎぬ蝙蝠傘かふもりがさとを強請ねだられてはせられたが、これは彼の消極的經濟せうきよくてきけいざいに取ツて、預算よさん以外の大支出だいししゆつで、確に一だい打撃だげきであツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)