“摺剥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すりむ83.3%
すりむき16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何にも無い、畳の摺剥すりむけたのがじめじめと、蒸れ湿ったそのまだらが、陰と明るみに、黄色に鼠に、雑多の虫螻むしけらいて出た形に見える。
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ゆかに穴がいていて、気をつけないと、縁の下へ落ちる拍子ひょうしに、向脛むこうずね摺剥すりむくだけが、普通の往来より悪いぐらいのものである。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ひどい摺剥すりむきがあつて、横井源太郎は死際に何か特別の状態にあつたこと、——例へば手籠てごめか何かに逢つて居たことを物語るやうでもあります。
二少女を小脇に掻込んだ健一、摺剥すりむきや瘤をこさえるのも構わず、盲滅法に隧道トンネルの入口に引返しました。
水中の宮殿 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)