“摺鉢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すりばち92.1%
あたりばち5.3%
すちばち2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それが今、茶の間……といってもその一室きりない栄三郎の侘住居わびずまいに、欠け摺鉢すりばちに灰を入れた火鉢をへだてて向かいあっているのだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
……私はそこへ手水鉢なんぞじゃない、摺鉢あたりばち采配さいはいを両手に持って、肌脱ぎになって駆込んで驚かしてやったものを。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
禰宜 ああ、いやいや、さような斟酌しんしゃくには決して及ばぬ。料理かた摺鉢すちばち俎板まないたひっくりかえしたとは違うでの、もよおしものの楽屋がくやはまた一興じゃよ。時に日もかげって参ったし、大分だいぶ寒うもなって来た。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)