“先駆”のいろいろな読み方と例文
旧字:先驅
読み方割合
せんく45.0%
さきが20.0%
さきがけ15.0%
さきか5.0%
はしり5.0%
サキガ5.0%
サキガケ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もちろん、足利がたの浜の手、少弐頼尚しょうによりひさの一軍は、すでに駒ヶ林へその先駆せんくを突ッかけて来、直義ただよしの本軍も、西国街道を、驀進ばくしんしていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吾輩皆に先駆さきがけて死んで見せたら観感して起るものあらん。それがなきほどでは、なんぼう時をまちたりとて時は来ぬなり。
時ならずして、なれも亦近づく暴風あれ先駆さきがけ
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
狭霧立ちゆる夜頃や先駆さきかけて月に向く子が髪毛かがよふ
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
たらの漁獲がひとまず終わって、にしん先駆はしりもまだ群来くけて来ない。海に出て働く人たちはこの間に少しの息をつく暇を見いだすのだ。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
赤人は其先駆サキガけであつた。平安朝の文学に於ける優美は、赤人に始まると言うてよい。貫之が赤人を人麻呂に比較する程値打ちをつけて考へたのは、其流行の祖宗として尊んだのであつた。
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
竹中ハ総軍ヲ己レノ任トシ、アナガチニ小事ニクハシカラズ、ヨロヅ自然ニ任セタリ。彼、先駆サキガケ殿シンガリニアルトキハ、軍中何トナク心ヲ安ンジタリ。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)