“はしり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.0%
先駆16.7%
初品16.7%
駛走16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「むむ、それもそうさの。わっしも信心をすみが、おめえもよく拝んで御免こうむって来ねえ。廓どころか、浄閑寺の方も一はしりいぜ。とてもひとりじゃ遣切やりきれねえ、荷物はたしかに預ったい。」
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たらの漁獲がひとまず終わって、にしん先駆はしりもまだ群来くけて来ない。海に出て働く人たちはこの間に少しの息をつく暇を見いだすのだ。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
さすれば、お二人さまはそのオ、フィリッピン人の初品はしりになるわけでござりますが、ああ、して見れば、お二人さまの生命と申しますものはさながら風前の瓦斯がす灯、酢のなかに落ちたはえ同然。
俳優の舞臺上に於て駛走はしりを演ずるが如く、其の脚動かざるにあらざるも終に長く一處に在る状態に、凝る氣を以て事に從つて居る人の情状は實に酷似して居る。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)