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『松風の門』
ふりがな文庫
『
松風の門
(
まつかぜのもん
)
』
その洞窟は谿谷にのぞむ断崖の上にあった。谷は深く、両岸にはかつて斧を入れたことのない森がみっしりと枝を差交わしているので、日光は真昼のほんのわずかのあいだ、それも弱々しく縞をなしてそっと射し込むだけであった。そのうえ少し遡ったところに大きな …
著者
山本周五郎
初出
「現代」大日本雄辯會講談社、1940(昭和15)年10月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約26分(500文字/分)
朗読目安時間
約43分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
些
(
いさ
)
凝
(
こり
)
駆
(
はし
)
漸
(
よう
)
蒼白
(
あおざ
)
傅
(
ふ
)
苛
(
いら
)
凡
(
すべ
)
堤
(
つつみ
)
定
(
きま
)
慥
(
たしか
)
慮
(
おもんばか
)
拘
(
かか
)
甦
(
よみが
)
痙攣
(
ひきつ
)
盲
(
めし
)
瞠
(
みひら
)
穿
(
うが
)
覓
(
みつ
)
賭
(
と
)
遙
(
はるか
)
遽
(
にわか
)
霞
(
かす
)
仔細
(
しさい
)
伴
(
つ
)
何処
(
どこ
)
俟
(
ま
)
俤
(
おもかげ
)
其処
(
そこ
)
刹那
(
せつな
)
勿体
(
もったい
)
午
(
ひる
)
半跏
(
はんか
)
可憐
(
かれん
)
叱咜
(
しった
)
吃驚
(
びっくり
)
呟
(
つぶや
)
咎
(
とが
)
啜
(
すす
)
喉
(
のど
)
嗚咽
(
おえつ
)
噂
(
うわさ
)
噛
(
か
)
埓
(
らち
)
堰
(
せき
)
塞
(
ふさ
)
大股
(
おおまた
)
奪
(
と
)
好餌
(
こうじ
)
如何
(
いか
)
娶
(
めと
)
嫉
(
ねた
)
孰
(
いず
)
寡
(
すくな
)
山麓
(
さんろく
)
嶮
(
けわ
)
巨
(
おお
)
忿
(
いか
)
怨嗟
(
えんさ
)
恢復
(
かいふく
)
悄然
(
しょうぜん
)
惹
(
ひ
)
慄然
(
りつぜん
)
憔悴
(
しょうすい
)
指尖
(
ゆびさき
)
挺
(
ちょう
)
捻
(
ひね
)
捻曲
(
ねじま
)
掴
(
つか
)
揃
(
そろ
)
揉潰
(
もみつぶ
)
撫
(
な
)
擲
(
なげう
)
攀登
(
よじのぼ
)
斑
(
まだら
)
斧
(
おの
)
断乎
(
だんこ
)
断崖
(
だんがい
)
旅嚢
(
りょのう
)
暫
(
しばら
)
暴々
(
あらあら
)
棗
(
なつめ
)
歴々
(
ありあり
)
泛
(
うか
)
泪
(
なみだ
)
洞窟
(
どうくつ
)
溢
(
あふ
)
潮騒
(
しおさい
)
焚火
(
たきび
)
煽動
(
せんどう
)
犀利
(
さいり
)
犇
(
ひし
)
疋
(
ぴき
)
盃
(
さかずき
)
眩
(
まぶ
)
眸子
(
ひとみ
)
眼許
(
めもと
)
睨
(
にら
)
瞶
(
みつ
)
稚
(
おさな
)