“駆逐”の読み方と例文
読み方割合
くちく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人間の社会もこのくらい有機的になって、全系統の生理に有害なものを自働的に駆逐くちくするような機巧きこうが具わっているといいと思う。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そして煤煙ばいえん防止に大わらわである。まことに結構な話で、札幌から煤煙が駆逐くちくされたら、冬の札幌の生活は、よほど快適になることであろう。
黒い月の世界 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
その中で、どうしたらこの難局を逃れることができるかという、自己防衛の線がだんだん太く鮮明せんめいになり、ほかの一切の想念を駆逐くちくして行った。
月と手袋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)