たず)” の例文
これやこの、知るも知らぬも逢坂の、行きかう人は近江路おうみじや、夜をうねの野に啼くたずも、子を思うかと哀なり。番場、醒が井、柏原、不破ふわ関屋せきやは荒れはてて、ただ漏るものは秋の月。
ドナウ源流行 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
高島の神島山を見に来れば磯まの浦にたずさはに鳴く
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)