“鳴鶴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めいかく71.4%
なきつる28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
文正の鳴鶴めいかくがありましたり元信の山水に応挙の花鳥、狙仙そせんの猿……恐らく博物館に陳列されましたお寺方の絵ですと、大抵一通りは写してあります。
座右第一品 (新字新仮名) / 上村松園(著)
鳴鶴めいかくとか、巌谷いわやとかいう人が最も刺激を受けまして、筆を使うにしても懸腕直筆というようなものが流行りまして、一種の型を作ったのでありましたが
よい書とうまい書 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
死骸しがいはその日終日ひねもす見当らなかったが、翌日しらしらあけの引潮ひきしおに、去年の夏、庵室あんじつの客が溺れたとおなじ鳴鶴なきつるさきの岩にあがった時は二人であった。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しばらくして、その半眼はんがんに閉じた目は、斜めに鳴鶴なきつるさきまで線を引いて、その半ばと思う点へ、ひらひらと燃え立つような、不知火しらぬいにはっきり覚めた。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)