“胎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はら47.2%
たい34.0%
なか5.7%
のこ5.7%
ハラ3.8%
みごも1.9%
やど1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
胎(はら)がしっかりと落付いてるのに、足取りが妙に浮わついて乱れていた。どう逃げたら一番安全かと、そんなことを頭の片隅で考えていた。
悪夢 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
若(も)し然(さ)うであるなら、其れは昔の社会が男子のみで成立つて居ると思ふ迷信の致す所である。世に婦人の胎(たい)より生れない偉人があらうか。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
「何度おっしゃっても無駄よ、あたしはもう決心しているのよ。あたしがお胎(なか)にもっている可愛いい坊やを、大事に育てるんです」
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
五百はこれを見て苦々(にがにが)しくは思ったが、酒を飲まぬ優善であるから、よしや少しく興に乗じたからといって、後(のち)に累(わずらい)を胎(のこ)すような事はあるまいと気に掛けずにいた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
母ハ我ガ胎(ハラ)ナリ、胎ハ我ガ身命ノ基(モト)ナリ。一命元ヨリ君家ニ託(タク)セド、君家未ダ兵馬ノ命ヲ発セズ、猶一日ノ無事アルヲ窺(ウカガ)ヒ、即チ、質(シチ)ノ母ヲ偸(ヌス)ミ、御辺ノ義ヲ欺(アザム)ク。罪大ナレド、非義ヲ咎(トガ)ム勿(ナカ)レ。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かつては大正末期の新劇大女優さ——当時三歳にすぎなかったその人を主(あるじ)としているうちに、大正四年になると、思いがけなかった男の子が、算哲の愛妾岩間富枝に胎(みごも)ったのだ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
丈「ハッハッ、お母アお前(めえ)のような正直ものゝ腹へ己のような不孝者が何うして胎(やど)ったかと、目が醒めて見りゃア、実に何うも済まねえことをした」