“胚胎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はいたい97.5%
はぐく2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ごく大雑把ざっぱに云うと、攘夷論の強硬派である斉昭を抑えることによって、幕府の開国策がすでにこのとき胚胎はいたいしていたといえよう。
新潮記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
当時政治は薩長土の武力によりて翻弄ほんろうせられ、国民の思想は統一を欠き、国家の危機を胚胎はいたいするのおそれがあり、旁々かたがた小野君との黙契もっけいもあり
東洋学人を懐う (新字新仮名) / 大隈重信(著)
谷川の音は自然の鼓、松吹く風は天籟てんらいの琴、この美妙の天地のなかに胚胎はぐくまれた恋のつぼみに虫を附かせてはなりません。——幸福というものは破れ易くまた二度とは来ないものです
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)