トップ
>
携
>
さ
ふりがな文庫
“
携
(
さ
)” の例文
往来では彼はサモイレンコと並んで行き、その後ろに箱を抱えた補祭がつづき、一番あとから従卒がトランクを二つ
携
(
さ
)
げてついて行く。
決闘
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
連
(
つれ
)
て參りますと
主個
(
あるじ
)
に言て
俄
(
にはか
)
の支度
辨當
(
べんたう
)
包
(
つゝ
)
み
吹筒
(
すゐづつ
)
携
(
さ
)
げ和吉を呼で今日は
吾儕
(
わし
)
が花見に行なれば辨當を
脊負
(
しよひ
)
供
(
とも
)
をしてと言ば和吉は
首
(
かうべ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
いかめしい向ふ鉢巻をして、立っ付け袴を穿いた男が十人許り宛、舞台の上に三列に並んで、其三十人が悉く抜き身を
携
(
さ
)
げて居るには
魂消
(
たまげ
)
た。
坊っちやん
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
と金子を渡すと、多助は金を懐に入れ、提灯を
携
(
さ
)
げて佐久間町の
家
(
うち
)
を出て、聖堂前にかゝり、桜の馬場へ上って参りました。
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
弁慶格子
(
べんけいごうし
)
の広袖に
丸絎
(
まるぐけ
)
の帯を前に結び、五十貫もある鉄棒を軽々と
携
(
さ
)
げたその姿は
可笑
(
おか
)
し
味
(
み
)
もあれば凄くもある。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
その釣鐘マントの影に重たそうな風呂敷包を
携
(
さ
)
げているのが見えた。結び目の
隙間
(
すきま
)
から
羊歯
(
しだ
)
の葉がハミ出しているところを見ると、果物の籠か何からしい。
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
法師二『言葉も知らぬ
下司
(
げす
)
なおやじ
奴
(
め
)
。その上に
刃
(
やいば
)
なぞ抜身で
携
(
さ
)
げ、そもそも
此処
(
ここ
)
は
何
(
いず
)
れと心得居る。智証大師伝法
灌頂
(
かんじょう
)
の道場。天下に名だたる霊域なるぞ』
取返し物語
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
古い汚れた箱を
携
(
さ
)
げてよく
吾家
(
うち
)
へ出入したことや、それから
彼
(
あ
)
の穢い髮結が
背後
(
うしろ
)
に立つて父の
腮
(
あご
)
などをゴシ/\とやつたことは、未だに私の眼に着いて居ます。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
荒甲は背を延ばして馳け寄ろうとした時に、兎と
沙魚
(
はぜ
)
とを
携
(
さ
)
げた訶和郎が芒の中から現れた。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
いかめしい
後鉢巻
(
うしろはちまき
)
をして、
立
(
た
)
っ
付
(
つ
)
け
袴
(
ばかま
)
を
穿
(
は
)
いた男が十人ばかりずつ、舞台の上に三列に
並
(
なら
)
んで、その三十人がことごとく抜き身を
携
(
さ
)
げているには
魂消
(
たまげ
)
た。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
これを
携
(
さ
)
げまして、關兼元の無銘摺上げ一尺七寸ばかりの脇差を
揷
(
さ
)
しまして、日和下駄を穿いて竹ヶ崎へ掛って参ると、とっぷり日が暮れまして、月の出ようという前で
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
三太夫の言葉の終わらぬうちに、二匹の伏したる黒駒は、がばと毛皮を振り落とし、スックと立った
嫗
(
おうな
)
と若武者。お三婆は吹筒を持ち、五右衛門は
種
(
たね
)
ヶ
島
(
しま
)
を
携
(
さ
)
げて、三太夫を中に取りこめた。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
携
常用漢字
中学
部首:⼿
13画
“携”を含む語句
提携
携帯
相携
手携
携来
聯携
携提
携帯無電機
連携
携持
携帰
携帯電灯
携帯蓄音機
携帯用風琴
携帯用
御携来
携帯感電器
携帯式
携帯品
携帯口糧
...