“天水桶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てんすいおけ88.9%
てんすゐをけ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それだけのことで、木之助にはいつもと様子が変ったような、うとましい気がした。門をくぐってゆくと、あの大きい天水桶てんすいおけはなくなっていた。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「そのほう儀、去る二十九日、横町の質屋の猫を天水桶てんすいおけに突っこんで、そのまま窓からほうりこんだに相違あるまい。まっすぐに申し立ていッ——」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
海老床の前の天水桶てんすゐをけ——あの水がやけに濁つて、春先だといふのに、水草の枯れたのが一パイ浮いて居たらう。あの中を掻き廻して見るが宜い
つれ吉原より返りと見えて此方こなたへ來るゆゑ久兵衞は仕舞しまつたりと思ひながら早足はやあし軒下のきしたへ廻り天水桶てんすゐをけかげへ隱れんとする處を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)