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赫々
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かくかく
ふりがな文庫
“
赫々
(
かくかく
)” の例文
彼は
赫々
(
かくかく
)
たる未来ある有為の人物だったが、その後咽喉病に犯されたために夭死した。その男がリヴァプール駅で一切の手筈をやった。
臨時急行列車の紛失
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
また、悪夢よけの法中に、「赫赫陽陽日出東方、断絶悪夢辟除不祥。」(
赫々
(
かくかく
)
陽々、日は東方より出ず。悪夢を断絶して、不祥を
辟除
(
へきじょ
)
す)
妖怪学
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
一向
(
ひたぶる
)
に名声
赫々
(
かくかく
)
の豪傑を
良人
(
おっと
)
に持ちし思いにて、その以後は毎日公判廷に
出
(
い
)
づるを楽しみ、かの人を待ち
焦
(
こが
)
れしぞかつは怪しき。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
その地方における彼の功績は
赫々
(
かくかく
)
たるものがあり、その地方の衆人の意見も一致していたので、国王は再び彼を市長に任命した。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
と、
俄然
(
がぜん
)
、
先生
(
せんせい
)
の
命令
(
めいれい
)
は、
長吉
(
ちょうきち
)
の
頭
(
あたま
)
の
上
(
うえ
)
に
落
(
お
)
ちたのであります。
彼
(
かれ
)
の
耳
(
みみ
)
は
焼
(
や
)
けるように
熱
(
あつ
)
くなって、
急
(
きゅう
)
に
血
(
ち
)
が
上
(
のぼ
)
って
顔
(
かお
)
は
赫々
(
かくかく
)
となりました。
残された日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
刑事、黒田清太郎氏は、今
赫々
(
かくかく
)
の
武勲
(
ぶくん
)
に、光り輝いている。世人は同氏を和製のシャーロック・ホームズとまで讃嘆している。
一枚の切符
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
逆賊となっても
赫々
(
かくかく
)
の光を失わず、勝は、一代の
怜悧者
(
りこうもの
)
として、その晩年は独特の自家宣伝(?)で人気を博していたが、小栗は
謳
(
うた
)
われない。
大菩薩峠:28 Oceanの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
この国の人々は頭に何もかぶらず、殊に男は頭のてっぺんを剃って、
赫々
(
かくかく
)
たる太陽の下に出ながら、日射病が無いというのは面白い事実である。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
病床で川上が言続けていた、フランス・パリーの博覧会——そここそ、マダム貞奴の名声を
赫々
(
かくかく
)
と
昂
(
あ
)
げさせたものである。
マダム貞奴
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
西瓜を食うのは
赫々
(
かくかく
)
たる炎暑の中にも多少の涼味が動き初めてから——秋意のほのめくようになってからが多いかと思う。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
ほとんど英仏の同盟軍が北支那を占領して、東洋に於て威望
赫々
(
かくかく
)
たる両大国の代表者は、我々を非常にいじめたのである。それは
無論
(
むろん
)
悪意ではない。
平和事業の将来
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
今ほど
此室
(
ここ
)
に
翔
(
かけ
)
り来て、
赫々
(
かくかく
)
たる
洋燈
(
ランプ
)
の
周囲
(
めぐり
)
を、飛び
廻
(
めぐ
)
り、飛び狂い、火にあくがれていたりしが、ぱっと羽たたき
火屋
(
ほや
)
の中へ逆さまに飛び入りつ
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
赫々
(
かくかく
)
の光を放ちて、天下万民を悦服せしめしばかりの
後
(
のち
)
なれば、かゝる不祥の事は起るべくもあらぬ時代なり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
しかして農夫のこれを導く者また戦争の功労ありしものなりと。吾人はまた聞くマニオス・キネリオスなる人あり。武勲
赫々
(
かくかく
)
威名四隣を圧するの豪傑なり。
将来の日本:04 将来の日本
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
その中には、げに、天の、地の、大海の、——また海と地と高き天とを支配した魔神の、
赫々
(
かくかく
)
たる歴史がある。また
巫女
(
みこ
)
の言った言葉にも、多くの知識があった。
沈黙:——神話
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
この兵力に加うるに当時
赫々
(
かくかく
)
たる西郷の威望があるのだから、天下の耳目を驚かせたのは当然である。
田原坂合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
東晋
(
とうしん
)
の大司馬
桓温
(
かんおん
)
は威勢
赫々
(
かくかく
)
たるものであったが、その晩年に一人の
比丘尼
(
びくに
)
が遠方からたずねて来た。
中国怪奇小説集:04 捜神後記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
司令は誰あろう、この前の第三次世界大戦の空戦に
赫々
(
かくかく
)
たる
勲功
(
くんこう
)
をたてた大勇将として、人々の記憶にもはっきりのこっている、あの
隻脚
(
せっきゃく
)
隻腕
(
せきわん
)
の
大竹
(
おおたけ
)
中将であった。
大宇宙遠征隊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
熱帯の陽はそこに
赫々
(
かくかく
)
として輝き、白雲は
眩
(
くら
)
めかしく悠々と白光のうちに
泛
(
うか
)
んでいるにもかかわらず、密林は妖しげな
陰影
(
かげ
)
をうつろわせて、天日もなんとなく
仄暗
(
ほのぐら
)
く
令嬢エミーラの日記
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
秋の日は
赫々
(
かくかく
)
たる眼光を放ちて不義者の心を
射透
(
いとお
)
せるなり、彼は今日も
鎖
(
と
)
じ籠りて炉の傍に坐し、終日飯も食わずただ息つきてのみ生きておれり、命をかけて得たりし五十金
空家
(新字新仮名)
/
宮崎湖処子
(著)
浮世絵は概して
奉書
(
ほうしょ
)
または
西之内
(
にしのうち
)
に印刷せられ、その色彩は皆
褪
(
さ
)
めたる如く
淡
(
あわ
)
くして光沢なし、試みにこれを活気ある
油画
(
あぶらえ
)
の色と比較せば、一ツは
赫々
(
かくかく
)
たる烈日の光を望むが如く
浮世絵の鑑賞
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
その満足を理解してくれるものは三千代だけであった。三千代以外には、父も兄も社会も人間も
悉
(
ことごと
)
く敵であった。彼等は
赫々
(
かくかく
)
たる炎火の
裡
(
うち
)
に、二人を包んで焼き殺そうとしている。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
赫々
(
かくかく
)
とした夏の真昼
陽
(
び
)
に、樹々は濃い緑から汗を流し、草花は芳香を強く立て、
渓流
(
たにがわ
)
は軽快な笑声を上げ、兎や鹿は木の間に刎ね、一切万象は自由に大胆に、その生命を営んでいた。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
赫々
(
かくかく
)
たるしかもばかげた成功だった。弱められもしくは
滑稽
(
こっけい
)
化された自分の面影を、自分の作品の反映を、凡庸な人々の頭脳の中に見出すこと、それは少しも愉快なことではなかった。
ジャン・クリストフ:12 第十巻 新しき日
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
日蔭
(
ひかげ
)
幽
(
ゆう
)
に笑む白い花もあわれ、曇り日に見る花の
和
(
やわら
)
かに落ちついた色も好いが、真夏の
赫々
(
かくかく
)
たる烈日を存分受けて精一ぱい照りかえす花の色彩の美は何とも云えぬ。彼は色が大好きである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
諸君よ、今暁吾々が行う潜行は、祖国を
頽廃
(
たいはい
)
から救う、偉大なる隠れんぼうである。しかし、怖れることはない。
普魯西
(
プロシヤ
)
には、われわれ以前に、
赫々
(
かくかく
)
たる功勲にかがやく、戦友が多々いるのである。
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
昨日と違つて日は
赫々
(
かくかく
)
と海、波、岸の草原を照射した。
少年の死
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
その他二十年間わが邦人の耳目に
赫々
(
かくかく
)
たる土木築造のごとき、採鉱のごとき、あるいは農工商の改良のごとき、これみな明治政府の事業にあらざるはなし。
将来の日本:04 将来の日本
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
一時日本に亡命の
客
(
かく
)
たりし
朴泳孝
(
ぼくえいこう
)
氏らも
大政
(
たいせい
)
に参与し、威権
赫々
(
かくかく
)
たる時なりければ、日本よりも
星亨
(
ほしとおる
)
、
岡本柳之助
(
おかもとりゅうのすけ
)
氏ら、その
聘
(
へい
)
に応じて朝廷の顧問となり
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
秋になったというものの、
赫々
(
かくかく
)
たる
驕陽
(
きょうよう
)
は依然として天地に
充
(
み
)
ちている。木々の
梢
(
こずえ
)
も夏のままに青葉が茂っている。その青葉を渡る風に、自らなる秋を感ずる。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
ある人、夢に極楽に遊び、四面光明
赫々
(
かくかく
)
たるを見、驚きさむれば、炉中に
薪
(
たきぎ
)
の突然火を発するを見たり。
妖怪報告
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
どれもこれも言い合わせたように、東へ向って
舵
(
かじ
)
をとっていた。太陽は中天に
赫々
(
かくかく
)
と輝いていた。
空中墳墓
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そしてほとんど不可能のうちに絶対の勝利を占めたるその
赫々
(
かくかく
)
たる初心者は、いったい何を意味したか? ほとんど息をもつかず、同じ一群の兵士より成る道具を手にして
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
五百年間勤王
一途
(
いちず
)
の忠勤をつくした家柄で、山陽をして「翠楠必ずしも黄花に勝らず」と云わしめたが、活躍の舞台が、近畿でないから、楠公父子の
赫々
(
かくかく
)
たる事蹟には及ばない。
四条畷の戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
浮世絵は概して
奉書
(
ほうしょ
)
または
西之内
(
にしのうち
)
に印刷せられ、その色彩は皆
褪
(
さ
)
めたる如く
淡
(
あわ
)
くして光沢なし、試みにこれを活気ある
油画
(
あぶらえ
)
の色と比較せば、一ツは
赫々
(
かくかく
)
たる
烈日
(
れつじつ
)
の光を望むが如く
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
この雑多の仕事の中では、もちろんその大部分は、
赫々
(
かくかく
)
たる成功を収めているのであったが、しかしまたその二三のものでは、全く避けがたい、不可能な失敗に終ったものもあった。
自転車嬢の危難
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
太陽はあの通り
赫々
(
かくかく
)
たるものだから、
狎
(
な
)
れるわけにはゆかないが、月はあの通り涼しいではないか、星はあの通りクルクルと舞っているではないか、毎夜毎夜、人間と遊びたがって
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
やがて二人の間に破滅の末の日が来て、具張氏は寂しい姿で、桜子夫人の
許
(
もと
)
にと帰っていった。ささやの三階から立ち出た人には、あまり
天日
(
てんぴ
)
が
赫々
(
かくかく
)
とあからさますぎた事であろう。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
しかも盛夏の
赫々
(
かくかく
)
たる烈日の下に、他の草花の
凋
(
しお
)
れ返っているのをよそに見て、悠然とその大きい花輪をひろげているのを眺めると、暑い暑いなどと弱ってはいられないような気がする。
我家の園芸
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ある人、夢に極楽に遊び、四面光明
赫々
(
かくかく
)
たるを見、驚きさむれば、炉中に
薪
(
たきぎ
)
の突然火を発するを見たり。
妖怪学
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
また安政三年三月時事に感じ、作りたる詩中にも「朝廷を推尊し幕府を重んぜば、大義
赫々
(
かくかく
)
として天下に
見
(
あら
)
われん。
然
(
しか
)
る後神州
復
(
ま
)
た一新し、
東夷
(
とうい
)
北狄
(
ほくてき
)
、赤県を仰がん」
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
それから夕陽が
赫々
(
かくかく
)
と赤耀館の西側の壁体に照り映えるころを迎えましたが、窓から街道を見下していても、鯨ヶ丘を指して帰って来る嫂の姿は発見されなかったのです。
赤耀館事件の真相
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
暑さの句というものは
赫々
(
かくかく
)
たる趣を捉えたのが多いが、これはまた一風変ったところに目をつけた。一日中照りつけられた石が、夜になってもほてりがさめきらずにいる。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
但
(
ただ
)
し女としては
早晩
(
そうばん
)
夫
(
おっと
)
を持つべきはずの者なれば、もし妾にして、夫を
撰
(
えら
)
ぶの時機来らば、威名
赫々
(
かくかく
)
の
英傑
(
えいけつ
)
に配すべしとは、これより先、既に妾の胸に
抱
(
いだ
)
かれし理想なりしかど
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
それはごく天真
爛漫
(
らんまん
)
なる時期であって、ちょうどランク伯爵が、上院議員の服装をし
綬章
(
じゅしょう
)
をつけ、あの長い鼻をして、
赫々
(
かくかく
)
たる行ないをなした人にふさわしいいかめしい顔付きで
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
その上武威
赫々
(
かくかく
)
たる信玄の遺臣として、その時代に畏敬されていたのであろう。
真田幸村
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
赫々
(
かくかく
)
たる功業もなく、帝王の家にも生れなかった、大工の子の生れた時から、西洋の歴史が始まるという、この単純な事実の解釈が、どうしても駒井の頭で消化しきれなくなったのです。
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
しかし翌日になるともう朝の中から何とも知れず身体中が薄淋しいような妙な心持がして、とても夕方までは待ちきれず
午飯
(
ひるめし
)
をすますと
直
(
すぐ
)
に
赫々
(
かくかく
)
たる日中の炎天をも恐れず外に飛出してしまった。
夏すがた
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
もし
赫々
(
かくかく
)
たる哲眼を開ききたりてこれを徹照しきたらば、またその愚を笑わざるを得ず。なんとなれば、学者の妖怪にあらずとするもの、また一種の妖怪なればなり。
妖怪学講義:02 緒言
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
それを発見した木戸博士の名声は、世界の学界を照す太陽の如く、
赫々
(
かくかく
)
としてうち昇った。
キド効果
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
赫
漢検準1級
部首:⾚
14画
々
3画
“赫々”で始まる語句
赫々邦家新