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『餌』
ふりがな文庫
『
餌
(
えさ
)
』
硝子戸もない廊下では、朝夕の風がひどく身にしみるようになった。二間半と、鍵の手に曲って一間の縁側は東南に面して居るのだが、午後になると、手洗鉢を中心とした三尺ばかりの処にしか、暖い日光は耀らない。三時前から、ひえびえとした冷たさが、滑らかな …
著者
宮本百合子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「宮本百合子全集 第十五巻」河出書房、1953(昭和28)年1月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約7分(500文字/分)
朗読目安時間
約12分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
間
(
あわい
)
館
(
マンション
)
一束
(
いっそく
)
番
(
つがい
)
只管
(
ひたすら
)
長閑
(
のどか
)