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命令
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めいれい
ふりがな文庫
“
命令
(
めいれい
)” の例文
私
(
わし
)
はその
前刻
(
さつき
)
から
何
(
なん
)
となく
此
(
この
)
婦人
(
をんな
)
に
畏敬
(
ゐけい
)
の
念
(
ねん
)
が
生
(
しやう
)
じて
善
(
ぜん
)
か
悪
(
あく
)
か、
何
(
ど
)
の
道
(
みち
)
命令
(
めいれい
)
されるやうに
心得
(
こゝろえ
)
たから、いはるゝままに
草履
(
ざうり
)
を
穿
(
は
)
いた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
これはまったくの
一大事
(
いちだいじ
)
ですから、殿様は国中に
命令
(
めいれい
)
を下して、
盗人
(
ぬすびと
)
を探させましたが、どうしても見つけることが出来ませんでした。
とんまの六兵衛
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
むじゃきな
子供
(
こども
)
たちも、
先生
(
せんせい
)
が
急
(
きゅう
)
にあらたまって
命令
(
めいれい
)
するので、どんなえらい
方
(
かた
)
たちだろうかと、そらおそろしいような
感
(
かん
)
じがしました。
托児所のある村
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
丁度
(
ちょうど
)
声
(
こえ
)
を
高
(
たか
)
めて
命令
(
めいれい
)
などは
决
(
けっ
)
して
致
(
いた
)
さぬと、
誰
(
たれ
)
にか
誓
(
ちかい
)
でも
立
(
た
)
てたかのように、くれとか、
持
(
も
)
って
来
(
こ
)
いとかとはどうしても
言
(
い
)
えぬ。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
老人
(
ろうじん
)
は
命令
(
めいれい
)
するような調子で言った。「どろぼうは
仲間
(
なかま
)
をはずれて、すみに行かなければならんぞ。夕食なしにねむらなければならんぞ」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
▼ もっと見る
「かしこまりました。ありがたい
思召
(
おぼしめし
)
でございます。工作の方のものどもはもう
万一
(
まんいち
)
ご
命令
(
めいれい
)
もあるかと
柏林
(
かしわばやし
)
の
測量
(
そくりょう
)
にとりかかっております」
四又の百合
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
然
(
しか
)
しそれは
怎的
(
どう
)
でもいゝといふ
云
(
い
)
ひ
擲
(
なぐ
)
りではなくて、
凡
(
すべ
)
てがお
品
(
しな
)
に
對
(
たい
)
して
命令
(
めいれい
)
をするには
勘次
(
かんじ
)
の
心
(
こゝろ
)
は
餘
(
あま
)
り
憚
(
はばか
)
つて
居
(
ゐ
)
たのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ですから
諺
(
ことわざ
)
は、
命令
(
めいれい
)
の
意義
(
いぎ
)
から、だん/\
變化
(
へんか
)
して、
社會的
(
しやかいてき
)
の
訓戒
(
くんかい
)
あるひは、
人間
(
にんげん
)
としての
心
(
こゝろ
)
がけを
説
(
と
)
くといふ
方面
(
ほうめん
)
に、
意味
(
いみ
)
が
變化
(
へんか
)
して
來
(
き
)
ました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
まほう使はこう言いながら、おまもりだといって、まほうの
指輪
(
ゆびわ
)
をアラジンの指にはめてくれました。そして、すぐに出かけるようにと
命令
(
めいれい
)
しました。
アラビヤンナイト:01 一、アラジンとふしぎなランプ
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
だが、野球の
試合
(
しあい
)
で、
監督
(
かんとく
)
の
命令
(
めいれい
)
にそむくことはできない。
星野
(
ほしの
)
は、
別府
(
べっぷ
)
さんの
作戦
(
さくせん
)
どおり、バントで
岩田
(
いわた
)
を二
塁
(
るい
)
へ送るつもりでバッターボックスにはいった。
星野くんの二塁打
(新字新仮名)
/
吉田甲子太郎
(著)
斯樣
(
かやう
)
な
事柄
(
ことがら
)
を一々
申
(
まを
)
せば
限
(
かぎ
)
りのない
事
(
こと
)
で、
居家處世
(
きよかしよせい
)
の
上
(
うへ
)
に
種々
(
しゆ/″\
)
間違
(
まちがひ
)
が
多
(
おほ
)
く、さればと
言
(
い
)
つて、これを一々
前以
(
ぜんもつ
)
て
命令
(
めいれい
)
するといふは
實際
(
じつさい
)
に
行
(
おこな
)
はれ
難
(
がた
)
い
事
(
こと
)
であるから
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
頭
(
あたま
)
の
徃來
(
わうらい
)
を
通
(
とほ
)
るものは、
無限
(
むげん
)
で
無數
(
むすう
)
で
無盡藏
(
むじんざう
)
で、
決
(
けつ
)
して
宗助
(
そうすけ
)
の
命令
(
めいれい
)
によつて、
留
(
と
)
まる
事
(
こと
)
も
休
(
やす
)
む
事
(
こと
)
もなかつた。
斷
(
た
)
ち
切
(
き
)
らうと
思
(
おも
)
へば
思
(
おも
)
ふ
程
(
ほど
)
、
滾々
(
こん/\
)
として
湧
(
わ
)
いて
出
(
で
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
歸營
(
きえい
)
してから三
日目
(
かめ
)
の
朝
(
あさ
)
だつた。
中隊教練
(
ちうたいけうれん
)
が
濟
(
す
)
んで
一先
(
ひとま
)
づ
解散
(
かいさん
)
すると、
分隊長
(
ぶんたいちやう
)
の
高岡軍曹
(
たかをかぐんそう
)
は
我々
(
われわれ
)
を
銃器庫裏
(
ぢうきこうら
)
の
櫻
(
さくら
)
の
樹蔭
(
こかげ
)
に
連
(
つ
)
れて
行
(
い
)
つて、「
休
(
やす
)
めつ‥‥」と、
命令
(
めいれい
)
した。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「これはどうしたことだ。わしは手紙に、まるでちがった
命令
(
めいれい
)
を書いておいたはずだが。」
三本の金の髪の毛をもっている鬼
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
特
(
こと
)
に
小形
(
こがた
)
の「フランネル」の
水兵服
(
すいへいふく
)
を、
裁縫係
(
さいほうがゝり
)
の
水兵
(
すいへい
)
に
命
(
めい
)
ずるやら、いろ/\
取計
(
とりはか
)
らつて
呉
(
く
)
れる、
其間
(
そのま
)
に、
大佐
(
たいさ
)
より
命令
(
めいれい
)
のあつた
吾等
(
われら
)
の
居室
(
ゐま
)
の
準備
(
じゆんび
)
も
出來
(
でき
)
たので、
其處
(
そこ
)
に
導
(
みちび
)
かれ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
花前はときどき
頭
(
あたま
)
を動かすだけで一
言
(
ごん
)
もものをいわない。技師先生
心中
(
しんちゅう
)
非常に
激高
(
げっこう
)
、なお二言三言、いっそう
権柄
(
けんぺい
)
に
命令
(
めいれい
)
したけれど、花前のことだから
冷然
(
れいぜん
)
として
相手
(
あいて
)
にならない。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
政府もし英国の要求を
聞入
(
ききい
)
れざるにおいては仏国は英と同盟して
直
(
ただち
)
に
開戦
(
かいせん
)
に
及
(
およ
)
ぶべしと
迫
(
せま
)
りたるがごとき、
孰
(
いずれ
)
も公使一個の
考
(
かんがえ
)
にして決して本国政府の
命令
(
めいれい
)
に出でたるものと見るべからず。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
井口警部
(
いぐちけいぶ
)
は、
鋭
(
するど
)
く
部下
(
ぶか
)
に
命令
(
めいれい
)
した。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
「
考
(
かんが
)
えてごらんなさい。
命令
(
めいれい
)
と
服従
(
ふくじゅう
)
しかないところに、いったい、なごやかさなどというものがありましょうか。」と、
兄
(
あに
)
は、
答
(
こた
)
えました。
兄の声
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ああ、おまえたちと
別
(
わか
)
れるのはまったくつらい」とかれは言った。「けれど
裁判所
(
さいばんしょ
)
から
支払
(
しはら
)
いをしろという
命令
(
めいれい
)
を受けた。 ...
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
決
(
けつ
)
して
心服
(
しんぷく
)
仕
(
つかまつ
)
らじ、しかする
時
(
とき
)
は
杢
(
もく
)
が
命令
(
めいれい
)
行
(
おこな
)
はれで、
背
(
そむ
)
く
者
(
もの
)
の
出
(
い
)
で
來
(
きた
)
らむには、
却
(
かへつ
)
て
國家
(
こくか
)
の
亂
(
らん
)
とならむこと、
憂慮
(
きづかは
)
しく
候
(
さふらふ
)
。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ですから、
稱
(
とな
)
へ
言
(
ごと
)
全體
(
ぜんたい
)
が、
元
(
もと
)
は
命令
(
めいれい
)
の
意味
(
いみ
)
を
持
(
も
)
つてゐました。その
長
(
なが
)
い
命令
(
めいれい
)
の
言葉
(
ことば
)
のうちに、それを
押
(
お
)
しつめたものが
出來
(
でき
)
て
來
(
き
)
たことは、
既
(
すで
)
に
申
(
まを
)
しました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
「石になるとは。そいつはあんまりひどすぎる。おおい。梨の木。木のまんまでいいんだよ。けれども
仲々
(
なかなか
)
人の
命令
(
めいれい
)
をすなおに用いるやつらじゃないんです。」
チュウリップの幻術
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
それは
気力
(
きりょく
)
と、
権力
(
けんりょく
)
における
自信
(
じしん
)
とが
足
(
た
)
りぬので。
命令
(
めいれい
)
、
主張
(
しゅちょう
)
、
禁止
(
きんし
)
、こう
云
(
い
)
うことは
凡
(
すべ
)
て
彼
(
かれ
)
には
出来
(
でき
)
ぬ。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
清潔好
(
きれいずき
)
な
彼
(
かれ
)
は
命令
(
めいれい
)
されるまでもなく、
庭
(
には
)
にぽつちりでも
草
(
くさ
)
が
見
(
み
)
えれば
挘
(
むし
)
らずには
居
(
ゐ
)
られない。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
星野
(
ほしの
)
は、明るい、すなおな少年だった。人の意見にさからって、あらそうようなことは、このまなかった。しかし、きょうのバントの
命令
(
めいれい
)
にだけは、どうしても
服
(
ふく
)
しにくかった。
星野くんの二塁打
(新字新仮名)
/
吉田甲子太郎
(著)
「大臣の息子をこの家からつれ出して、朝まで外で待たしておけ。」と、
命令
(
めいれい
)
しました。
アラビヤンナイト:01 一、アラジンとふしぎなランプ
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
此
(
この
)
打合
(
うちあは
)
せが
終
(
をは
)
ると、
大佐
(
たいさ
)
の
命令
(
めいれい
)
で、
輕氣球
(
けいきゝゆう
)
は
海岸
(
かいがん
)
の
砂上
(
しやじやう
)
に
引出
(
ひきいだ
)
され、
水素瓦斯
(
すいそがす
)
は
充分
(
じふぶん
)
に
滿
(
み
)
たされ、
數日分
(
すうじつぶん
)
の
食料
(
しよくれう
)
と、
飮料水
(
いんれうすい
)
と、
藥品
(
やくひん
)
の
買入
(
かひい
)
れや、
船舶
(
せんぱく
)
の
雇入
(
やとひい
)
れの
爲
(
た
)
めに
費
(
つひや
)
す
可
(
べ
)
き
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
それを
守
(
まもつ
)
て
行
(
ゆ
)
くのは
至極
(
しごく
)
結構
(
けつかう
)
でありますが、
如何
(
いかに
)
せん
無味乾燥
(
むみかんさう
)
なる一
片
(
ぺん
)
の
規則
(
きそく
)
では
銘々
(
めい/\
)
の
好都合
(
かうつがふ
)
が
解
(
わか
)
らず、
唯
(
た
)
だ
他人
(
たにん
)
から
命令
(
めいれい
)
された
事
(
こと
)
のやうに
思
(
おも
)
はれて、
往々
(
わう/\
)
其
(
そ
)
の
規則
(
きそく
)
を
忽諸
(
こつしよ
)
にするの
風
(
ふう
)
がある。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
と、
俄然
(
がぜん
)
、
先生
(
せんせい
)
の
命令
(
めいれい
)
は、
長吉
(
ちょうきち
)
の
頭
(
あたま
)
の
上
(
うえ
)
に
落
(
お
)
ちたのであります。
彼
(
かれ
)
の
耳
(
みみ
)
は
焼
(
や
)
けるように
熱
(
あつ
)
くなって、
急
(
きゅう
)
に
血
(
ち
)
が
上
(
のぼ
)
って
顔
(
かお
)
は
赫々
(
かくかく
)
となりました。
残された日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わたしはカピがそうして、いやいやわたしの
命令
(
めいれい
)
に
従
(
したが
)
いながらも、ゼルビノとの
格闘
(
かくとう
)
にわざと負けてやったことがわかった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
はた
杢
(
もく
)
を
信
(
しん
)
ずる
者
(
もの
)
少
(
すくな
)
ければ、
其
(
その
)
命令
(
めいれい
)
も
行
(
おこな
)
はれじ、
好
(
よ
)
き
機
(
をり
)
もがなあれかしと
時機
(
じき
)
の
到
(
いた
)
るを
待給
(
まちたま
)
ひぬ。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
電信柱の
仲間
(
なかま
)
はもうみんな
反対
(
はんたい
)
です。シグナル柱の人たちだって
鉄道長
(
てつどうちょう
)
の
命令
(
めいれい
)
にそむけるもんですか。そして鉄道長はわたしの
叔父
(
おじ
)
ですぜ。結婚なりなんなりやってごらんなさい。
シグナルとシグナレス
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
命令
(
めいれい
)
、
主張
(
しゆちやう
)
、
禁止
(
きんし
)
、
恁云
(
かうい
)
ふ
事
(
こと
)
は
凡
(
すべ
)
て
彼
(
かれ
)
には
出來
(
でき
)
ぬ。
丁度
(
ちやうど
)
聲
(
こゑ
)
を
高
(
たか
)
めて
命令
(
めいれい
)
などは
决
(
けつ
)
して
致
(
いた
)
さぬと、
誰
(
たれ
)
にか
誓
(
ちかひ
)
でも
立
(
た
)
てたかのやうに、
呉
(
く
)
れとか、
持
(
も
)
つて
來
(
こ
)
いとかとは
奈何
(
どう
)
しても
言
(
い
)
へぬ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
神樣
(
かみさま
)
と
申
(
まを
)
し
上
(
あ
)
げる
方
(
かた
)
は、
尊
(
たふと
)
くもありまた、
恐
(
おそ
)
ろしくもある
方
(
かた
)
で、われ/\の
祖先
(
そせん
)
におつしやつた
言葉
(
ことば
)
は、
祖先
(
そせん
)
の
人
(
ひと
)
たちが
恐
(
おそ
)
れ
愼
(
つゝ
)
しんで
承
(
うけたまは
)
り、
實行
(
じつこう
)
しなければならない
命令
(
めいれい
)
でありました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
王
(
おう
)
さまの
命令
(
めいれい
)
によって、その
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
は、
召
(
め
)
されました。
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
は、
山
(
やま
)
へ
登
(
のぼ
)
って、
鐘
(
かね
)
のそばにすわって、
祈
(
いの
)
りを
捧
(
ささ
)
げたのでした。
ひすいを愛された妃
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
権力
(
けんりょく
)
を代表せられる
令名
(
れいめい
)
高き
閣下
(
かっか
)
は、わたくしの
一座
(
いちざ
)
の
俳優
(
はいゆう
)
どもに、
口輪
(
くちわ
)
をはめろというご
命令
(
めいれい
)
でございますか」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
何
(
なに
)
より
最
(
もつと
)
も
耐
(
た
)
へ
難
(
がた
)
いのは
晩飯
(
ばんめし
)
の
支度
(
したく
)
が
済
(
す
)
むと、
忽
(
たちま
)
ち
灯
(
あかり
)
を
行燈
(
あんどう
)
に
換
(
か
)
へて、
薄暗
(
うすぐら
)
い
処
(
ところ
)
でお
休
(
やす
)
みなさいと
命令
(
めいれい
)
されるが、
私
(
わたし
)
は
夜
(
よ
)
が
更
(
ふ
)
けるまで
寝
(
ね
)
ることが
出来
(
でき
)
ないから、
其間
(
そのあひだ
)
の
心持
(
こゝろもち
)
といつたらない
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此
(
こ
)
の
聖像
(
せいざう
)
は
代診
(
だいしん
)
自
(
みづか
)
ら
買
(
か
)
つて
此所
(
こゝ
)
に
懸
(
か
)
けたもので、
毎日曜日
(
まいにちえうび
)
、
彼
(
かれ
)
の
命令
(
めいれい
)
で、
誰
(
だれ
)
か
患者
(
くわんじや
)
の
一人
(
ひとり
)
が、
立
(
た
)
つて、
聲
(
こゑ
)
を
上
(
あ
)
げて、
祈祷文
(
きたうぶん
)
を
讀
(
よ
)
む、
其
(
そ
)
れから
彼
(
かれ
)
は
自身
(
じしん
)
で、
各病室
(
かくびやうしつ
)
を、
香爐
(
かうろ
)
を
提
(
さ
)
げて
振
(
ふ
)
りながら
廻
(
まは
)
る。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
なるほど、
上手
(
じょうず
)
に
焼
(
や
)
いてあるとみえて、いずれも
軽
(
かる
)
く、しかも
手際
(
てぎわ
)
よく
薄手
(
うすで
)
にできている。これならば、こちらに
命令
(
めいれい
)
をしてもさしつかえあるまい。
殿さまの茶わん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれどわたしはさっそく、自分でもひどくゆかいな、
命令
(
めいれい
)
のくせを出して、かれに「おだまり」と命令した。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
何事
(
なにごと
)
に
因
(
よ
)
らず
改革奉行
(
かいかくぶぎやう
)
の
命令
(
めいれい
)
に
背
(
そむ
)
き
候
(
さふらふ
)
まじく、いづれも
杢殿
(
もくどの
)
手足
(
てあし
)
となりて、
相働
(
あひはたら
)
き、
忠勤
(
ちうきん
)
を
勵
(
はげ
)
み
可申候
(
まをすべくさふらふ
)
と、
澁々
(
しぶ/\
)
血判
(
けつぱん
)
して
差上
(
さしあ
)
ぐれば、
御年役
(
おんとしやく
)
一應
(
いちおう
)
御覽
(
ごらん
)
の
上
(
うへ
)
、
幸豐公
(
ゆきとよぎみ
)
に
參
(
まゐ
)
らせ
給
(
たま
)
へば、
讀過
(
どくくわ
)
一番
(
いちばん
)
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
この
聖像
(
せいぞう
)
は
代診
(
だいしん
)
自
(
みずか
)
ら
買
(
か
)
ってここに
懸
(
か
)
けたもので、
毎日曜日
(
まいにちようび
)
、
彼
(
かれ
)
の
命令
(
めいれい
)
で、
誰
(
だれ
)
か
患者
(
かんじゃ
)
の
一人
(
ひとり
)
が、
立
(
た
)
って、
声
(
こえ
)
を
上
(
あ
)
げて、
祈祷文
(
きとうぶん
)
を
読
(
よ
)
む、それから
彼
(
かれ
)
は
自身
(
じしん
)
で、
各病室
(
かくびょうしつ
)
を、
香炉
(
こうろ
)
を
提
(
さ
)
げて
振
(
ふ
)
りながら
廻
(
まわ
)
る。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「よし。」と、
命令
(
めいれい
)
すると、ジョンは、すぐに
主人
(
しゅじん
)
のいった
足
(
あし
)
あとをさがして、ボールを
取
(
と
)
りにいきました。
赤土へくる子供たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それは
名誉欲
(
めいよよく
)
の
強
(
つよ
)
い
人
(
ひと
)
のことです。
私
(
わたし
)
も
上
(
うえ
)
からの
命令
(
めいれい
)
で、
戦争
(
せんそう
)
にやらされ、
生
(
う
)
まれもつかぬ
不具者
(
ふぐしゃ
)
となって
帰
(
かえ
)
りました。しかし、
自然
(
しぜん
)
は、いつ
見
(
み
)
ても
平和
(
へいわ
)
で
美
(
うつく
)
しい。
托児所のある村
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「さあ、みんな、おじいさんを
御輿
(
みこし
)
の
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
れてあげるのだ。」と、
子供
(
こども
)
は、
大
(
おお
)
きな
声
(
こえ
)
で
命令
(
めいれい
)
を
下
(
くだ
)
しますと、みんなは、
手
(
て
)
に、
手
(
て
)
に、
持
(
も
)
っている
提燈
(
ちょうちん
)
を
振
(
ふ
)
りかざして
雪の上のおじいさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
学校
(
がっこう
)
ごっこをしようや、さあ、ここへならんで。」と、三ちゃんは
命令
(
めいれい
)
をしました。けれど、みんなは、まだ
学校
(
がっこう
)
へ
上
(
あ
)
がっていないので、よく
字
(
じ
)
を
知
(
し
)
っておりません。
日の当たる門
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
少年
(
しょうねん
)
は、この
村
(
むら
)
の三
軒
(
げん
)
の
酒倉
(
さかぐら
)
だけには
毒
(
どく
)
が
入
(
はい
)
っているが、ほかは
毒
(
どく
)
が
入
(
はい
)
っていないと
告
(
つ
)
げました。これを
聞
(
き
)
いた
大将
(
たいしょう
)
は
考
(
かんが
)
えていましたが、やがてみんなに
命令
(
めいれい
)
を
下
(
くだ
)
して
酒倉
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「さあ、これから
音楽
(
おんがく
)
をやってゆくのだ。」と、
例
(
れい
)
の
子供
(
こども
)
は、また、みんなに
命令
(
めいれい
)
をしました。
雪の上のおじいさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ジョン、まりをさがしておいで。」と、すぐ
命令
(
めいれい
)
をしました。ジョンは、かけていきました。
赤土へくる子供たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
命
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
令
常用漢字
小4
部首:⼈
5画
“命令”で始まる語句
命令的
命令通