“刻限”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こくげん94.3%
じこく2.9%
とき2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
エヘン! と職分、ただそれにだけ忠実な中西弥惣兵衛やそべえは、再三せきばらいをして、かれの耳へ冬の風より辛く、刻限こくげんの約束をうながした。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今朝八時の検屍で死後八時間と云うのだから、絶命時刻も、洋橙オレンジを食べた刻限じこくとピッタリ符合している。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そうして刻限ときをきざむ音にちいさい耳をそばだてた。白い肌をもつ時計には卵黄色に曇った電燈のあかりが、光をやや弱めながら近づいていた。
後の日の童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)