“のれん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
暖簾97.6%
納簾0.9%
暖廉0.6%
垂簾0.3%
布簾0.3%
0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は再び立ち戻って、身の上判断文銭占ぶんせんうらないという看板のかかった入口から暖簾のれんくぐって内へ入った。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
という、そのお悦さんは、世話狂言の町家まちやの女房という風で、暖簾のれんを隔てに、細い格子に立ってのぞいている。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
両側に立ち続く小家こいえは、堤の上に板橋をかけわたし、日満食堂などと書いた納簾のれんを飜しているのもある。
寺じまの記 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
物に追われるような此心持は、折から急に吹出した風が表通から路地に流れ込み、あち等こち等へ突当った末、小さな窓から家のなかまで入って来て、鈴のついた納簾のれんひもをゆする。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そしていつとなく青木さん夫婦ふうふは、かつてはゆめにも想像さうざうしなかつた質屋しちや暖廉のれんくぐりさへ度重たびかさねずにはゐられなくなつてしまつた。
(旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
かれは、泰軒をおつるに預けさげたのちも、たびたびお微行しのびで茶碗屋の暖廉のれんをくぐったが、それがいつしか泰軒を訪れるというよりも、その席へ茶菓を運んでくるおつるの姿に接せんがため——ではないか? と忠相自身もわれとわが心中に疑いだしたある日、ずばりと泰軒が図星ずぼしをさした。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「そりゃどうせ、しがない垂簾のれんの食もの屋ですからねえ」
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
こん布簾のれんのつまはづれ
どんたく:絵入り小唄集 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
例えば繩、竹、又は南京玉のように糸を通した介殻さえも材料にした、のれんの器用なつくりようがそれである、これは戸の前に流蘇ふさのように下っていて、風通しがよく、室内をかくし、そして人は邪魔物なしに通りぬけることが出来るという、誠にいい思いつきである。