“カーテン”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
窓掛25.6%
窓帷17.9%
10.3%
7.7%
垂帛5.1%
窓帳5.1%
窓掩5.1%
布簾2.6%
帷帳2.6%
帷幄2.6%
(他:6)15.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うそ寒い冬の黄昏が白い窓掛カーテンの外に迫つて居て、モウ薄暗くなりかけた室の中に、種々器械の金具が侘し氣に光つて居る。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
其男は、火光あかりした窓の前まで來ると、遽かに足を留めた。女の影がまた瞬時しばらく窓掛カーテンに映つた。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
窓帷カーテンをあけて、みつ子は窓から庭を見降した。やはらかな朝の日射が、ふかぶかと花壇の草花にふりそゝいでゐる。
香水の虹 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
そよ風が窓から窓帷カーテンをゆすって流れ込んで、そして新鮮な朝日のかげは青々と鏡の中の父の顔に漲っていた。
父を失う話 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
下関発上り一二等特急、富士号、二等寝台車の上段のカーテンをピッタリととざして、シャツに猿股さるまた一つのまま枕元の豆電燈をけた。
冥土行進曲 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
さて、彼と彼の助力者たちは、カーテンの後に引き退さがつた。
太子の服のえりからボタンことごとく、ただ瓔珞ようらくのごとき宝玉で、燦々さんさんとしてカーテンを引いた部屋の中に
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
麦僊氏がカーテンのなかから寝ぼけた顔を出して、ボーイを待つてゐると、隣の二等室から食堂車へくらしい人が直ぐ前を通りかゝつた。
硝子戸が六枚、其内側に吊した白木綿の垂帛カーテンに洋燈の光が映えて、廂の上の大きなペンキ塗の看板には、「小宮洋服店」と書いてあつた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
硝子戸が六枚、其内側に吊した白木綿の垂帛カーテン洋燈ランプの光が映えて、廂の上の大きなペンキ塗りの看板には、「小宮洋服店」と書いてあつた。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
窓には窓帳カーテンが引いてあったけれども、ちょうど張った針金が少しゆるんで、上の方に弧形こけいの隙間が出来ていた。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
わたしは窓帳カーテンを引きあけもつとはつきり聞かうとした。
美奈子は、朝眼が覚めると、寝床ベッドの白いシーツの上に、緑色の窓掩カーテンを透して、朝の朗かな光が、戯れてゐるのを見ると、急に幸福な感じで、胸が一杯になつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
美奈子は、朝眼が覚めると、寝床ベッドの白いシーツの上に、緑色の窓掩カーテンを透して、朝の朗かな光が、たわむれているのを見ると、急に幸福な感じで、胸が一杯になった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
しかし両手を門に掛けると、すぐに、これは少し気短かに過ぎると感じて、出しかけた手を引込め、埃のたくさん溜った布簾カーテン放下ほかした。
幸福な家庭 (新字新仮名) / 魯迅(著)
金糸でややこしい刺繍の紋章を綾取あやどった緋色の帷帳カーテンがユラユラと動いたと思うとサッと左右に開いた。
冥土行進曲 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
彼は時の鐘が鳴らないうちにかく云った。が、その鐘は今や深い、鈍い、空洞うつろな、陰鬱な一時を打った。たちまち室中に光が閃き渡って、寝床の帷幄カーテンが引き捲くられた。
「こりゃ何だね?」と、ジョーは云った。「寝台の帷幄カーテンかい。」
彼は帷幕カーテンの外から顔を差し入れただけで、思わずハッとして立ちすくんでしまった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
死体が一つなくなっただけで、帷幕カーテンで区切られた一劃には、異様な生気が発動している。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
男はいひなりにしやがむと、女は書卓を蔽つた古い青い卓布をたぐつて、幕帷カーテンのやうに引いて見せた。
はるあはれ (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
ルパンは窓布カーテンの方に進むが早いかサッとそれを開いた。途端、左の戸口から、ヌッと出た人の顔、真青まっさおな色をして目をぱちくり、
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
かつて何かの挿画で見た路易ルイ王朝式というのであったろう……緋色ひいろ羅紗らしゃに黄金色の房を並べた窓飾カーテン卓子被テーブルクロス白塗しろぬりに金銀宝石をちりばめた豪華な椅子や卓子テーブルがモリモリ並んでいる。
冥土行進曲 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「サア熊城君、終幕の緞帳カーテンを上げてくれ給え。恐らく今度の幕が、僕の戴冠式になるだろうからね」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
犯人の名——それはすなわち、この事件の緞帳カーテンが下されるのを意味する。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
啜り泣きの声がますます大きくなってきたので、彼はまたも立上り、門幕カーテンくぐり出て、「マルクスは子供の泣声の中でも、資本論を書き上げたから彼は偉人である……」と、考えながら、外に出て風除けの戸を開けると、石油の匂いがぷんとした。
幸福な家庭 (新字新仮名) / 魯迅(著)