“どんちょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
緞帳90.6%
鈍帳3.1%
曇徴3.1%
鈍調3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、舞台の歌声とともに緞帳どんちょうがあがるが、だんだん、その白いというのが肢だけでなくなるというのが、「恋鳩」のナイトクラブたるところだ。
人外魔境:05 水棲人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
早くいえば、かれらの芸は鈍帳どんちょう芝居の客にみせるものであって、大歌舞伎の客に見せるものではないという風にその相場をきめられていた。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
柳盛座は浅草の向う柳原にある小劇場——といっても、いわゆる鈍帳どんちょう芝居の部で、桟敷さじき高土間たかどまがないでもないが、ひら土間の大部分は大入り場で、その木戸銭はただの二銭であった。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
じゃあ、べにも知るまい。推古朝すいこちょうの頃、僧の曇徴どんちょうこしらえ出した物だと聞いているが、おかしな事には、白粉も、観成かんじょうという僧が、時の天皇に献上したのが始めだということになっている。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかれども彼れ凌雲衝天りょううんしょうてんの猛志を抱き、空しく格式門閥のために、その自由の余地を束縛せられ、社会の鈍調どんちょう懶殺らんさつせられんとするもの、いずくんぞ太平に謳歌するを得んや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)