カーテン)” の例文
鳥の羽を飾った五彩赫々かっかくたる宝石のちりばめられた王家の紋章が輝き、太子の服のえりからボタンことごとく、ただ瓔珞ようらくのごとき宝玉で、燦々さんさんとしてカーテンを引いた部屋の中に
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
カーテンの一隅を石にしばりつけて、飛ばぬようにしているところにお目をとめられたい。上にある長い布片は日除の性質を持っている。内部には草履や下駄が見える。
麦僊氏がカーテンのなかから寝ぼけた顔を出して、ボーイを待つてゐると、隣の二等室から食堂車へくらしい人が直ぐ前を通りかゝつた。麦僊氏はその顔を見て夢ではないかと思つた。