“御帳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みちょう42.9%
おんとばり28.6%
おちやう14.3%
みとばり14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その日の午後二時ごろに主上が中宮のもとへ来られて、ともに御帳みちょう(寝所)に入られる。夕方主上は起きいでられて、髪を調えられて帰って行かれる。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
わしは、あたりへ近づく人間を見張るより、御帳おんとばりうちのおはなしに全神経をられてしまった。わしの足は、がたがたふるえ、くちの色もなかったろうと思われる。
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ほめ候は恐入おそれいり候へ共幼年えうねんより發明はつめいなればすゑ頼母敷たのもしく存居しに生長にしたがひ惡事をこのみ親の目に餘り候事度々なれば十八歳の時御帳おちやうつき勘當かんだう仕つり候其後一向に行衞ゆくゑ相知あひしれ申さず村の者共かれうはさ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
女官は歯の根も合わず「……中殿ちゅうでんの東北にあたる“よる御殿おとど”でいらせられます」と答え、賊が走り去ったすきに、こけ転んで、天皇の御帳みとばりの内へ、かくかくと密奏した。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)