“中殿”の読み方と例文
読み方割合
ちゅうでん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、やや落着いて、夕べをさかいに、ひとまず諸卿は中殿ちゅうでん(清涼殿)の昼ノ御座から西の渡殿わたどのを、休息のため、退がって行った。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
六位ノ蔵人くろうどや殿上のはしたちで、それぞれが物蔭での目撃を、中殿ちゅうでん上達部かんだちべへ、むらがり告げていたのであった。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いつか夜になっていて——深更もなお御簾越みすごしに中殿ちゅうでんの白い灯をよぎる衣冠の影が、そっと外へ立ったり席へもどってはまた議事に入るなど、ただならぬ気配であった。