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中殿
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ちゅうでん
ふりがな文庫
“
中殿
(
ちゅうでん
)” の例文
と、やや落着いて、夕べをさかいに、ひとまず諸卿は
中殿
(
ちゅうでん
)
(清涼殿)の昼ノ御座から西の
渡殿
(
わたどの
)
を、休息のため、退がって行った。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
六位ノ
蔵人
(
くろうど
)
や殿上の
端
(
はし
)
たちで、それぞれが物蔭での目撃を、
中殿
(
ちゅうでん
)
の
上達部
(
かんだちべ
)
へ、むらがり告げていたのであった。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いつか夜になっていて——深更もなお
御簾越
(
みすご
)
しに
中殿
(
ちゅうでん
)
の白い灯をよぎる衣冠の影が、そっと外へ立ったり席へもどってはまた議事に入るなど、ただならぬ気配であった。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
女官は歯の根も合わず「……
中殿
(
ちゅうでん
)
の東北にあたる“
夜
(
よる
)
の
御殿
(
おとど
)
”でいらせられます」と答え、賊が走り去ったすきに、こけ転んで、天皇の
御帳
(
みとばり
)
の内へ、かくかくと密奏した。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わけて千種忠顕は早々に
出仕
(
しゅっし
)
して、上卿の面々とともに
中殿
(
ちゅうでん
)
の
御座
(
ぎょざ
)
へまかり出ていた。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
彼女の影は暗がりで見る玉虫の妖しい光さながらに、やがて、みかどのおられる
中殿
(
ちゅうでん
)
のほうへサヤサヤ
裳
(
も
)
を曳いて行く風だった。そしてまもなくこう
御座
(
ぎょざ
)
へおつたえしているのが声低く洩れていた。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
殿
常用漢字
中学
部首:⽎
13画
“中”で始まる語句
中
中央
中間
中空
中々
中宮
中旬
中心
中原
中風