“すいれん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
睡蓮62.0%
水蓮14.0%
水練12.0%
翠簾8.0%
翠蓮2.0%
垂簾2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たとえば水面に浮かんでいる睡蓮すいれんの花が一見ぱらぱらに散らばっているようでも水の底では一つの根につながっているようなものである。
映画芸術 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
彼らはかたときもからはなれることなく、水蓮すいれんのそばをすぎたり、ふきあげのしぶきの下をくぐったりした。そのしぶきの中には美しいにじゆめのようにうかんでいた。
おしどり (新字新仮名) / 新美南吉(著)
藩中でも屈指くっし水練すいれんの者がかはる/″\飛び込んで探りまはつたが、水の底からは女の髪の毛一筋すらも発見されなかつた。
梟娘の話 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
行って見ると、京都の五条家からは奉納の翠簾すいれんが来てる、平田家からは蔵版書物の板木はんぎを馬に幾というほど寄贈して来てるというにぎやかさサ。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
翠蓮すいれん父娘おやこが何度も伏し拝んで立ち去った後も、三人は灯ともる頃まで、快飲していた。そして蹌踉そうろうと夜の街へ歩き出ると、やがて四ツ辻で
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ま、そう仰っしゃらずに」と、金老爺きんろうやは無理に娘の家へともなって帰った。それと聞いて、奥から走りでた金翠蓮すいれん
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、すぐにその怒りをなだめててのひらの中にころばして見る、やぶれかぶれの風流気が彼の心の一隅から頭をもたげた。彼はわずかばかりの荷物のなかをき廻して、よれた麻の垂簾すいれんを探し出した。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)