“下簾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
したすだれ66.7%
シタスダレ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
車の中の人は見えないが、べに裾濃すそごに染めた、すずしの下簾したすだれが、町すじの荒涼としているだけに、ひときわ目に立ってなまめかしい。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
しかし、車の下簾したすだれの裾からは、何さま、みきさきならではと思われるような御衣おんぞの端が垂れ見えていた。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其を下簾シタスダレと言うてゐる。我々の熟語法からはちよつと訣りにくい言ひ方だ。謂はゞ簾下なのである。
車の前に出てゐるキレの、簾下スダレシタといふべきを下簾シタスダレと言ひ、岡の傍で岡片ヲカガタとも言ふべき所を片岡と言ふ。
古代中世言語論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)