婢女めやつこ)” の例文
いつ時立たない中に、婢女めやつこばかりでなく、自身たちも田におりたつたと見えて泥だらけになつて、若人たち十数人は戻つて来た。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其を見て居た寺の婢女めやつこが、其はまだ若い、まう半月もおかねばと言つて、寺田の一部に蓮根はすねを取る為に作つてあつた蓮田はちすだへ案内しようと言ひ出した。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
万法蔵院の婢女めやつこが、息をきらして走つて来て、何時もならせぬやうな無作法で、近々と廬のみぎりに立つて叫んだ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)