“めやっこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
婢奴66.7%
婢女33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これが婢奴めやっこの独語とすれば、果して誰が聞き伝えたのであろう。これは必、劇的誇張を以て、共通のやるせなさをそそろうとする叙事詩脈の物の断篇に違いない。
歌の円寂する時 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
屋敷中の人々は、上近くつかえる人たちから、垣内かきつの隅に住む奴隷やっこ婢奴めやっこの末にまで、顔を輝かして、此とり沙汰を迎えた。でも姫には、誰一人其を聞かせる者がなかった。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
其を見て居た寺の婢女めやっこが、其はまだ若い、もう半月もおかねばと言って、寺領の一部に、蓮根を取る為に作ってあった蓮田はちすだへ、案内しよう、と言い出した。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
蓮は、池のも、田居のも、極度にけて、つぼみの大きくふくらんだのも、見え出した。婢女めやっこは、今が刈りしおだ、と教えたので、若人たちは、皆手も足も泥にして、又田に立ち暮す日が続いた。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)