“鱗茸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こけらぶ50.0%
りんじょう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二百何十年来この木曾地方を支配するようにそびえ立っていたあの三むねの高い鱗茸こけらぶきの代官屋敷から、広間、書院、錠口じょうぐちより奥向き、三階の楼、同心園という表居間おもていま、その他、木曾川に臨む大小三
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ここなる二ひらの帆立貝ほたてがいのひとつは藤紫ふじむらさきに白をぼかし、放射状にたてた幾十の帆柱は無数の綺麗きれい鱗茸りんじょうをつらねて、今しもほとばしりいでたあけぼのの光がいろいろの雲の層にさえぎられたようにみえる。
小品四つ (新字新仮名) / 中勘助(著)