“こけらぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鱗葺66.7%
柿葺16.7%
鱗茸16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こけの生えた鱗葺こけらぶきの屋根、腐った土台、傾いた柱、汚れた板目はめ、干してある襤褸ぼろ襁褓おしめや、並べてある駄菓子や荒物あらものなど、陰鬱いんうつ小家こいえは不規則に限りもなく引きつづいて
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
焼夷弾を、どんなものだと思っていたのか、地面から三尺上った柿葺こけらぶきの屋根伏せに、古畳を積んで天水桶を置き、なんのつもりか、地下室の壁に大きな神棚をつくりつけた。
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
二百何十年来この木曾地方を支配するようにそびえ立っていたあの三むねの高い鱗茸こけらぶきの代官屋敷から、広間、書院、錠口じょうぐちより奥向き、三階の楼、同心園という表居間おもていま、その他、木曾川に臨む大小三
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)