“旋律”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せんりつ31.0%
メロディー28.6%
メロディ21.4%
メロデイ7.1%
リズム4.8%
ふしまはし2.4%
めろでい2.4%
メロヂイ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まず田辺尚雄たなべひさお氏の論文「日本音楽の理論附粋の研究{4}」によれば、音楽上の「いき」は旋律せんりつとリズムの二方面に表われている。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
以上述べたところを約言してみると、連句は音楽と同じく「律動リズム」と「旋律メロディー」と「和声ハーモニー」をその存立要件として成立するものである。
連句雑俎 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
それは気のせいだったかも知れないと人はうたがったろう。しかしそれは確かに口笛に違いなかった。次第に明瞭めいりょうになる旋律メロディ
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
双腕りやんこの彌造は、何處に敵がゐるかもわからない御用聞のたしなみにはないことですが、鼻唄の旋律メロデイをこね回すのには、かうやまを拵へて、んがいあごで梶を取らないと
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
かつて聞いた事のない唱歌のような読経どきょうのような、ゆるやかな旋律リズムが聞こえているが何をしているか外からは見えない。一段高い台の上で映画撮影をやっているのが見える。
高原 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
女の心臓のかよわなる血の花弁はなびら旋律ふしまはし
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
「落伍者の群」一篇は、光明と暗黒の間を縫ふ二ツの生命の流れ——その流れが奏でる悽愴な、そして微妙な心理的旋律めろでいである。
『落伍者の群』を聴け (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
今日我我のいふ韻律の語意は實に「拍子テンポ」と「旋律メロヂイ」の兩屬性を包括する概念、即ち「言葉の音樂それ自體」を指すのである。
青猫 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)