“はしご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
梯子70.6%
階子17.6%
5.3%
階段2.5%
1.3%
階梯0.9%
楷子0.4%
楷梯0.4%
楷段0.2%
段子0.2%
段梯子0.2%
繩梯0.2%
舷梯0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朽ちかけた梯子はしごをあがろうとして、眼の前の小部屋の障子が開いていた。なかには蒲団が敷いてあり、人の眼がこちらをにらんでいた。
ある心の風景 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
で、げないばかりに階子はしごあがると、続いた私も、一所にぐらぐらと揺れるのに、両手を壇のはじにしっかりすがった。二階から女房が
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
再び高いはしごに昇って元気よく仕事をしていた。松の枝が時々にみしりみしりとたわんだ。その音をきくごとに、私は不安にたえなかった。
二階から (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
所へ階段はしごを上る足音がしたので、来たナと思つたから、腹の運動を止めて何気ない顔をしてると、以前の若い男が小腰を屈めて障子を明けた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
門者に秘書官相沢が室の番号を問ひて、久しく踏み慣れぬ大理石のはしごを登り、中央の柱に「プリユツシユ」を被へる「ゾフア」を据ゑつけ、正面には鏡を立てたる前房に入りぬ。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
で、種馬見物は帰りにでもということにしてもらって、ぞろぞろと出迎いの歌人たちに交って階梯はしごを下りかける、すぐにランチに飛び移ると
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
じゃの道はへびとやら、此奴こいつ楷子はしごにしたらお町の様子が分らぬ事もあるまい、またかたきの様子も知れるであろうと十分に心を用いて、翌日船に乗込む事に取極めましたが
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
余は上ろうか上るまいかと踟蹰ちちゅうしたが、つい女児じょじと犬を下に残して片手てすりを握りつゝ酒樽のこもを敷いた楷梯はしごを上った。北へ、折れて西へ、折れて南へ、三じゅうの楷梯を上って漸く頂上に達した。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
シカモ家族をれて来るというは余り思掛けなかったが、く二階へ通せと半信半疑でいうと、やがてトントン楷段はしごを上って来たのは白地の浴衣ゆかたの紛れもない大杉であった。
最後の大杉 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
そのすもゝはなはなすもゝころ二階にかい一室いつしつ四疊半よでふはんだから、せまえんにも、段子はしごうへだんにまで居餘ゐあまつて、わたしたち八人はちにん先生せんせいはせて九人くにん一夕いつせき俳句はいくくわいのあつたとききようじようじて、先生せんせい
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しばしの後彼等はその穴は事実において非常に大きい穴で、地中の中心に達してる段梯子はしごに通じていて、彼等が訪ねようとした地下への入口であった事を了解した。
それからの靴の請負うけおひの時はドウだ、糊付けのかゝとが雨に離れて、水兵は繩梯はしごから落ちて逆巻さかまなみ行衛ゆくゑ知れずになる、艦隊の方からははげしく苦情を持ち込む、本来ならば、彼時あのとき山木にしろ、君にしろ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
伯爵が最後に乗りこもうとして舷梯はしごに一足かけたとき
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)