“はしごだん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
梯子段57.6%
階子段29.5%
階段4.0%
階子壇2.3%
楼梯2.0%
楷子段1.3%
楼階1.0%
階梯0.7%
階下段0.3%
梯子壇0.3%
梯子谷0.3%
梯段0.3%
階梯段0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その途中の甚だ乱雑なのに驚かされたが、低い梯子段(はしごだん)のあがり口で、かの守田勘弥(かんや)に出逢(であ)うと、きょうもやはり丁寧に挨拶していた。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
隅の階子段(はしごだん)を視(み)て空ざまに髯を扱(しご)いた。見よ、下なる壁に、あの羆(ひぐま)の毛皮、大(おおい)なる筒袖の、抱着いたごとく膠頽(べたり)として掛りたるを——
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まだペンキの香のする階段(はしごだん)を上って行って二階の部屋へ出ると、そこに沢山並べた書架(ほんだな)がある。一段高いところに書籍(ほん)の掛りも居る。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「此處(こゝ)では醉(よ)へないぞ。」と心(こゝろ)で叫(さけ)んだ、此(こ)の高(たか)いのに、別(べつ)に階子壇(はしごだん)と云(い)ふほどのものも無(な)し、廊下(らうか)を一𢌞(ひとまは)りして、向(むか)うへ下(お)りるあたりが、可(か)なりな勾配(こうばい)。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
その時、種夫が一生懸命に楼梯(はしごだん)につかまってノコノコ階下(した)から上って来た。ヒョッコリ頭を出したので、三吉は子供の方へ起(た)って行った。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
鏡の中には、二階へ上る楷子段(はしごだん)の側面を始として、向うの壁、白塗りの扉(ドア)、壁にかけた音楽会の広告なぞが、舞台面の一部でも見るように、はっきりと寒く映(うつ)っている。
毛利先生 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そこは大経師(だいきやうじ)とした看板の出してある家だ。病人の寝床は二階に敷いてあつたから、柿田は物を持運ぶ為に、高い天井に添うて楼階(はしごだん)を昇つたり降りたりした。
死の床 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
とお種は階梯(はしごだん)の下に近く鏡台を置いて、その前に坐りながら挨拶(あいさつ)した。お種の後には、白い前垂を掛けた女髪結が立って、しきりと身体を動かしていた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
などと、口々に罵(ののし)りながら、立って、階下段(はしごだん)を下りて行った。自分は広い部屋にたった一人残された。自分のほかにいるものは病人の金(きん)さんばかりである。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ところへ二三人、下からどやどやと階下段(はしごだん)を上がって来た。もう飯を済ましたんだろうか、それにしては非常に早いがと、心持上がり段の方を眺(なが)めていると、思も寄らないものが、現れた。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
両方壁の突当(つきあたり)は、梯子壇(はしごだん)の上口、新しい欄干(てすり)が見えて、仄(ほのか)に明(あかり)がついている。此方(こなた)に水に光を帯びた冷い影の映るのは一面の姿見で、向い合って、流しがある。手桶(ておけ)を、ぼた——ぼた——雫(しずく)の音。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
急な下りに向うと私達は源次郎の真似をして、立った儘(まま)滑り下りる稽古をした、幾度か筋斗(もんどり)打って倒れたが、稍や慣れて来た頃には梯子谷(はしごだん)の落口に着いていた。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
「行っといでよ。おっと、気をつけて、あんたは裾(すそ)で梯段(はしごだん)を掃いてるよ。裾を引き上げなくっちゃ。いや、そんなに、それじゃあんまりだよ、脛(すね)が見えるじゃないか」
山三郎は階梯段(はしごだん)を降ります、残り惜しいから、お蘭は山三郎を船の処まで見送ります。山三郎も船に這入って気の毒な女だとお蘭の顔を見る、これが思えば思わるゝと申すのでござりましょう。