“階下段”の読み方と例文
読み方割合
はしごだん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
などと、口々にののしりながら、立って、階下段はしごだんを下りて行った。自分は広い部屋にたった一人残された。自分のほかにいるものは病人のきんさんばかりである。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ところへ二三人、下からどやどやと階下段はしごだんを上がって来た。もう飯を済ましたんだろうか、それにしては非常に早いがと、心持上がり段の方をながめていると、思も寄らないものが、現れた。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そのあとからまた筒袖姿つつそですがたがあらわれた。何でも朝の番に当った坑夫がシキへ這入はいる時間に相違ない。自分はようやく窓から首を引き込めた。すると、下から五六人一度にどやどやと階下段はしごだんあがって来る。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)