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楼梯
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はしごだん
ふりがな文庫
“
楼梯
(
はしごだん
)” の例文
どうも何処から聞えるのか、其は
能
(
よ
)
く解らなかつたが、まあ
楼梯
(
はしごだん
)
の下あたり、暗い廊下の辺ででもあるか、誰かしら声を
呑
(
の
)
む様子。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
その時、種夫が一生懸命に
楼梯
(
はしごだん
)
につかまってノコノコ
階下
(
した
)
から上って来た。ヒョッコリ頭を出したので、三吉は子供の方へ
起
(
た
)
って行った。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
とお雪は
楼梯
(
はしごだん
)
の下から声を掛けたので、三吉も下りて来た。三人一緒に成ってからは、三吉も
機嫌
(
きげん
)
を直した。叔母や姪は
睦
(
むつ
)
まじそうに笑った。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
今は
斯
(
こ
)
の部屋の内にあの先輩の書いたものは一冊も出て居ない。斯う考へて、すこし安心して、さて顔を洗ふつもりで、急いで
楼梯
(
はしごだん
)
を下りた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
と
楼梯
(
はしごだん
)
のところから
階下
(
した
)
を
覗
(
のぞ
)
いて、小僧に
吩咐
(
いいつ
)
けた。間もなく小僧はウンと大きく削った花鰹節を二皿持って上って来た。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
『あゝ、瀬川君は未だ
快
(
よ
)
くないんだらう。』
斯
(
か
)
う銀之助は自分で自分に言ひ乍ら、準教員と一緒に
楼梯
(
はしごだん
)
を下りて行つた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
急に二人の子供の
喧嘩
(
けんか
)
する声を聞きつけた時は、岸本は二階の方の自分の部屋にいた。彼は急いで
楼梯
(
はしごだん
)
を
馳
(
か
)
け降りた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
豊世は
一歩
(
ひとあし
)
先
(
さき
)
へ帰った。正太は叔父に
随
(
つ
)
いて二階の
楼梯
(
はしごだん
)
を上った。正太は三吉から受取った手紙の礼を言った後で
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
と婆やが
楼梯
(
はしごだん
)
の下のところへ来て呼んだ。お粂ちゃんとは、よく岸本の家へ遊びに来る近所の針医の娘の名だ。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
自炊する浴客が多い。宿では部屋だけでも貸す。それに部屋付の
竃
(
かまど
)
が具えてある。浴客は
下駄穿
(
げたばき
)
のまま庭から
直
(
すぐ
)
に
楼梯
(
はしごだん
)
を上って、楼上の部屋へ通うことも出来る。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
と
楼梯
(
はしごだん
)
の下から呼ぶ節子の声を聞きつけた時は、岸本は自分の書斎に居た。客のある
度
(
たび
)
に彼は胸を騒がせた。その度に、節子を隠そうとする心が何よりも先に
起
(
おこ
)
って来た。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
薄暗い壁に添うて
楼梯
(
はしごだん
)
を昇ると、二階の部屋の空気は穴の中のように蒸暑かった。丁度豊世はまだ簿記の学校の方に居る時で、間に合せに集められた自炊の道具がお種の眼に映った。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
斯う叔父さんは言ひ捨てゝ置いて、やがて一段づゝ
楼梯
(
はしごだん
)
を上つて行く音をさせた。
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
とお栄は
楼梯
(
はしごだん
)
の下のところへ行つて声を掛けた。
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
楼
常用漢字
中学
部首:⽊
13画
梯
漢検準1級
部首:⽊
11画
“楼”で始まる語句
楼
楼上
楼閣
楼台
楼門
楼階
楼主
楼桑村
楼房
楼内