“かいだん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
階段73.5%
戒壇6.1%
怪談4.1%
恠談4.1%
楷段4.1%
怪譚2.0%
快談2.0%
恠譚2.0%
階壇2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ウィスキーのびんをさげて、ひっかえしてきたとき、階段かいだんの下にしかれているマットに、ひと所、黒いしみができているのが目についた。
「ほかに望みはございませんが、山門にある戒壇かいだんを三井寺にも建立こんりゅうする事をお許し頂ければ」
一貫いっかんして絶讃ぜっさんの言葉をおしまなかったことによっても、またその多くの『怪談かいだん』に出て来る日本の女性が、ちょうど彼の妻を聯想れんそうさせるごとき貞婦であり、旧日本的なる婦道の美徳や
音楽家のS君が来て、狐の軍人という恠談かいだんを話して聞かせた。
二階から (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「恋にのぼ楷段かいだんなんです。異性と抱き合う順序として、まず同性の私の所へ動いて来たのです」
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
昔の怪譚かいだんにでもありそうな、絶望的な出来事が、信一郎の心を、底からくつがえしてしまった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
自分の頼み切った母が、夜そっと眼を覚して見ると、自分の傍には、いないで、有明の行燈あんどんめているのを発見した古い怪譚かいだんの中の少女のように、美奈子の心は、あさましいおどろきで一杯だった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
高橋五郎たかはしごろう氏に聴いた話である。同氏の親戚の某氏が、或る晩に甥の某氏と同じ部屋に寝た。その時分に親戚に病人が有った。その病人がその晩に、夢に某氏を尋ねて来て、快談かいだんして帰った。
取り交ぜて (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
尾ノ竹林家ナリ。先生京ヨリ帰ルノ後恠譚かいだんヲ好ム。客ノ至リテ言ノ時事ニ及ブモノアレバすなわち恠譚以テソノ端ヲ折ル。先生名ハ応、あざなハ子順、一ノ字ハ子雲、号シテ幽林トイフ。鷲津ハソノ族ナリ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
まへに、幾処いくところか、すさまじきとびらおもふ、大磐石だいばんじやく階壇かいだんは、たきだんかずおとしかけ、つるたきは、自動車じどうしやそらる。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)