戒壇かいだん)” の例文
「かかる、悪例をひらいては、日本四大山の戒壇かいだんにも、悪影響を及ぼそう。また、叡山えいざんそのものの恥辱である。こぞって、吾々は、座主の私心を糺弾きゅうだんしようじゃないか」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ほかに望みはございませんが、山門にある戒壇かいだんを三井寺にも建立こんりゅうする事をお許し頂ければ」
厨子から飛出すと、戒壇かいだん木魚もくぎょを踏んで、パッと外へ——。
とう叡山えいざんはおろか、日本四ヵ所の戒壇かいだんにおいても、まだかつて、範宴はんえんのごとき童僧が、伝法授戒でんぽうじゅかいをうけたためしは耳にいたさぬが、そも、座主には何の見どころがあって、敢て
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)