“戒壇院”の読み方と例文
読み方割合
かいだんいん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
午後からはO君の知っている僧侶の案内で、ときおり僕が仕事のことなど考えながら歩いた、あの小さな林の奥にある戒壇院かいだんいんの中にもはじめてはいることができた。
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
しかも戒壇院かいだんいんけつけた時には、あの大きい松の立ち並んでいる幹に斜めの日が射し、厳重な塀に囲まれた堂脇の空地には黄昏たそがれを予告する寂しい陰影が漂うていた。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
同じき年の十一月の八日、勢至丸は黒髪をり落し法衣を著し、戒壇院かいだんいんで大乗戒を承けた。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)