“溌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぱっ55.6%
は11.1%
はね11.1%
はじけ5.6%
はっ5.6%
ばつ5.6%
ぱつ5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今はこうと、まだ消え果てぬ夫人に縋(すが)ると、靡(なび)くや黒髪、溌(ぱっ)と薫って、冷(つめた)く、涼(すずし)く、たらたらと腕に掛(かか)る。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
池は玉(ぎょく)もて張りたらんやうに白く湿める水の面(も)に、静に魚の溌(は)ぬる聞こえて、瀲灔(ちらちら)と石燈籠の火の解くるも清々(すがすが)し。塀を隔てて江戸川縁(べり)の花の林樾(こずえ)は一刷(ひとはけ)に淡く、向河岸行く辻占売の声幽(ほの)かなり
巣鴨菊 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
山「これさ師匠のように騒いじゃアいけねえ、これさ、びしゃ/\溌(はね)るから活船(いけふね)へ早く放り込んで置きねえ」
紐解(ひもとき)の賀の済(すん)だ頃より、父親の望みで小学校へ通い、母親の好みで清元(きよもと)の稽古(けいこ)、生得(うまれえ)て才(さい)溌(はじけ)の一徳には生覚(なまおぼ)えながら飲込みも早く、学問、遊芸、両(ふたつ)ながら出来のよいように思われるから
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
カツテ東京ニ相識(あいし)ル。乃(すなわち)延(ひ)イテコレヲ見ル。髩髪蕭疎(びんぱつしょうそ)顔色憔悴(しょうすい)セリ。シカモコレト当世ノ務ヲ談ズルヤ議論横ザマニ生ジ口角沫(ばつ)ヲ溌(はっ)シソノ気力毫(ごう)モ前日ニ減ゼズ。五更ノ頭ニ到リ辞シテ去ル。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
見つけ溌(ばつ)さりやつて見れば一文なしの殼欠(がらつけつ)無益(むやく)の殺生(せつしやう)に手下の衆を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もういかんとあきらめるトタンに胸(むね)が痛(いた)かつた、それから悠々(いういう)と水(みづ)を吸(す)つた、するとうつとりして何(なん)だか分(わか)らなくなつたと思(おも)ふと溌(ぱつ)と糸(いと)のやうな真赤(まつか)な光線(くわうせん)がさして
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)