“溌々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぱちぱち66.7%
ばちばち33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
重太郎は燐寸まっちっていた。有合ありあう枯枝や落葉を積んで、手早く燐寸の火を摺付すりつけると、溌々ぱちぱち云う音と共に、薄暗うすぐろい煙が渦巻いてあがった。つづいて紅い火焔ほのおがひらひら動いた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
椽の下からあらわいでたる八百八狐はっぴゃくやぎつね付添つきそいおれかかとねらうから、此奴こやつたまらぬと迯出にげだうしろから諏訪法性すわほっしょうかぶとだか、あわ八升も入る紙袋かんぶくろだかをスポリとかぶせられ、方角さらに分らねばしきりと眼玉を溌々ぱちぱちしたらば
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ですからその手をたたく音は溌々ばちばちあられの降り乱れるごとく、戦場における鉄砲がばちばち響いて居るようなふうに聞えて居る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)